key for you

私たちが考える『カワイイ』とは、つい話しかけたくなったり、微笑みかけたくなるような愛しい人格を持った存在。 単に演奏する／される関係ではなく、ペットと人のように互いを信頼した親密な関係でありたい、と思っています。

それは持つ人、演奏する人をインスパイアする力であり、
音楽のある空間に、心地よい緊張感を与えます。

楽器がもたらす価値。
それは音や機能だけではありません。
楽器に自らの価値観を投影できる個性や存在感があれば、「持つこと」自体が、自己表現となります。

指先で演奏される楽器にとって「触感」は重要なファクター。
木、革、ガラス、人工大理石、アルミ、プラスティックなどの素材や仕上げ、そして経年変化の「味」までも想定し、触感という感性品質を高めます。

たとえばスケッチブックのような直感的なインターフェイス。
弾き手の気持ちの応える鍵盤タッチや、快いサウンドの音響。
使い心地の良さが「演奏をしたい気持ち」を高めます。

時を経ても、価値を失わないということ。むしろ時を重ね、価値を高める存在感。
それは時流に左右されない本質的なデザインであり、使い込むことで愛着が増すマテリアルの厳選でもあります。

音楽を「コミュニケーション」と考えると、
楽器は人と人との「出逢いの場」と捉え直すことができます。
人が集う、共に音楽を味わう、演奏を楽しむ。
楽器がある空間は、人生をより豊かにするステージになります。

私たちにとって「アタラシイ」とは、新奇性ではありません。
既成概念にとらわれず本質を見据え、大胆に要素を再構築する。
そこにあるのは革新性であり、楽器の核心に迫る「純化」です。